ESGの世界では、従来の財務資本、製造資本、知的資本による評価から人的資本、社会・関係資本、自然資本の評価して企業の格付けを行っている。EUは2022年10月にもESG(環境・社会・企業統治)の情報公開ルールを策定する。新ルールでは対象を日本などの海外企業の欧州拠点にも約5万社と従来の4倍に広げる。また自社だけでなく取引先の従業員にも含めた開示を求める。
企業価値の評価は工場や機械などの有形資産から人が持つアイデアやノウハウ、ブランドなど「無形資産」に移っている。日本では今「リスキング」(学び直し)が注目されている。デジタル技術の進歩で必要とするスキルが大きく変わっている背景がある。
私たちの社会はなんとなく大きな会社にあこがれを抱く。新卒採用の人気ランキングは変わるが、誰でも知っている大企業に人気が集まる。それらの会社は永年評価されてきた会社には違いが無いが、「検査不正」を繰り返している会社や、「セクハラ・パワハラ」が横行している会社はやがて消えていく。
人々の価値観はすぐには変わらなくても徐々に変化していく。ESGの評価は見せかけでなく本来の姿を評価する事だ。そのような世間の評判が本当に正しいのか?長い歴史はその結果を示してくれるだろうが、それまで生きていられるか?そこが問題だ。
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