米科学雑誌サイエンスに発表された論文
日経新聞の記事の内容だが、「ウイルスがいる芋虫では寄生バチの卵や幼虫がなぜか育たない。3者の不思議な力関係は今でこそウイルスの策略だとわかったが、一線の研究者ですらこれまで頭を悩ましてきた。感染した芋虫の体液から見つかった毒となるたんぱく質は、「アポトーシス」と呼ぶ作用で寄生バチの卵や幼虫を死滅させていた。この毒をつくるのが蜂殺し遺伝子だ。遺伝子が無いと寄生の成功率は上がる。」との事だ。
ウイルスがそこまで考えているかは不明だが、自分を守るための手段だとすればなんとなく納得できる。同じような例としては「進化的軍拡競争」があるとの事だ。抗菌薬と病原菌の戦いも、皮を厚くした実と、中心部の種子に穴を頬るための突起を長くしたゾウムシの仲間の例もある。
私たちも、社会生活の中で身に着けた「知恵」も、「進化的軍拡競争」と言えるかもしれない。新型コロナウイルスの「変異株」に苦しめられている人間社会ではあるが、今の混沌とした時代を切り開く道はあるのか?
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